最近、気になっていた事というか何か腑に落ちないなと思っていた事を今日は書いてみます。
様々なブログや記事で話題になっているので、内容的にはお分かりだと思うのですが。。。
SONYが、「音楽配信サービス「Music Unlimited powered by Qriocity(“キュリオシティ”ミュージックアンリミテッド)」を米国(現地時間2月17日)、オーストラリア、ニュージーランドで開始したと発表。昨年12月のイギリス、アイルランド、今年1月のフランス、ドイツ、イタリア、スペインをくわえて、9カ国にサービスを拡大した。」と言う発表をしました。
その発表と前後して、Sony Computer Entertainment Australiaの責任者であるMichael Ephraim氏が、iTunes Storeを批判し、自社サービスが成功すれば撤退も示唆していると発言したとのニュ−スが流れました。
Michael Ephraim氏は、「(Music Unlimitedが多くの利用者を集めれば、)Sony Music EntertainmentがiTunesにコンテンツを提供する必要があるだろうか。現在は提供している。iTunesが現在の標準であるため、提供せざるを得ない。(中略)パブリッシャーたちはAppleから自由を奪われ、身の代金を要求されている状態で、別の配信システムを求めている。われわれは、今後3年から5年で何が起こるか注目している」と発言しています。(@via CNET Japan)
Appleとコンテンツホルダ−の間ではサ−ビスを始める以前より販売価格や利益率についてたびたび不満が出ており両者間でその件に関して交渉を繰り返しています。現在も映画やTV番組に関して交渉がまとまっていないコンテンツホルダ−もいます。
ただ、僕が思うのはユ−ザ−の利便性や購入する権利が論外になっている事が問題だと思うのです。
皆さんご承知のように、日本のiTunes StoreではSONY の楽曲は販売されていません。
ただ、海外のiTunes Storeでは販売されています。アメリカのiTunes Storeを覗くとMichael Jacksonの全アルバムが発売されていますし、他のレ−ベルのア−ティストももっと多くの楽曲が販売されています。
僕は最近あまりCDを買いません。買っても結局 iTunesに取り込んでしまうからです。なので、その手間が省け、欲しい楽曲を楽曲単位で購入出来るiTunes Storeのサ−ビスはホントに便利だと思っています。
勿論、販売されていないア−ティストやアルバムはCDで探して購入しなければなりませんが。。。
以前から思ってきた事なのですが、欲しい物がちゃんとお店に並んでいて購入出来れば違法ダウンロ−ドもかなり減ると思うのです。
勿論、はなから購入する気がない人は別ですが。。。
先ずは、お店に卸す事がコンテンツホルダ−にとってもユ−ザ−にとっても有益だと思うし、勿論本来の権利者でもあるア−ティストにとってもです。
フィジカルなCDは発売されてある一定期間経ったり売れなかったりすると、製造費の問題もあって廃盤になってしまいます。
基本的に原盤権は、レ−ベル側が持っている事が多いのでア−ティストがいくら再発したいと考えてもレ−ベルがノ−と言えば再発は無理です。
フィジカルなレコ−ドやCDしかなかった時代には、そうやって手に入らない貴重盤がオ−クション等で高値をつけたりしていました。
ただ、今は複雑な権利さえクリアしてしまえば、デ−タの形で販売出来るようになった訳です。今まで、廃盤になって手に入らなかった音源やCD化されていない音源もお店にさえ有ればユ−ザ−は購入出来るのです。コレって、とてもいいことのはずなのに何故なんでしょう?
例えばTVやゲ−ム機はあそこの店は気に入らないから販売させるのを辞めようとか卸すのを辞めようとかは思わないはずです。そんな事をしていたら、商売になりません。同じメ−カ−なのに何故そう言う事を考えるのか?理解に苦しみます。
手前味噌なお話ですが、実は僕のブログを見てSteely Danがまた聞きたくなってアルバムをiTunes Storeで買った方や、Tess Henleyを気に入ってコメントを下さった方がCDを購入すると言って下さったりと言う嬉しい事が続いていました。
どんな時代の音楽でもそうやって購入出来る体制さえつくっていれば音楽業界って今の状況よりはもう少し良い状態でいられたんじゃないかと思うのです。
小さくてカタログの少ないインディ−ズは、大変だと思うのですが、大きなレ−ベルは過去からの膨大なカタログと言う財産を持っている訳ですから、それをデ−タの形で売れればビジネスになります。
勿論以前レ−ベルの方に聞いた事があるのですが、CD化していてデジタルデ−タがあるアルバムはいいが、デ−タ化されていないアルバムの楽曲はアナログマスタ−から改めてデジタルデ−タ化しなければならず、その手間とコストが旧譜を配信出来ない理由の一つなんだと言う事でした。
確かに、その辺のコストに見合うかどうかと言うのを考えると全てのカタログを配信する事は難しいかもしれません。ただ、他の国でCD化されていたり配信されている楽曲はデ−タ化するコストも減りますし、権利関係だけの問題だと思うんですよね。
「売れるのに売らない、買いたいのに買えない」なんとも矛盾した状態でしょうか?
この辺の考え方を変えなければホントに音楽業界自体が終わってしまうし、僕らも音楽を楽しめなくなります。
今、電子書籍の方もフォ−マットの問題等でコレからどうなるのか?と言う時代になってきました。
今後、良い方向に変わっていってくれればいいなと言う期待も含めてこの記事を書いてみました。
皆さんは、どう思われるでしょうか?
映画や音楽って欲しいユ−ザ−のもとに渡って、もっと大事にされていいと思うんですけどね。
と思っていたら、Sony Network Entertainmentの最高業務責任者(COO)のShawn Layden氏が「Sony MusicはiTunesからの撤退など考えていないと、わたしは理解している。われわれにとってiTunesは、デジタル分野の最大の提携先の1つである」という発言を得たと言う続報も入ってきました。(@via CNET Japan)
どちらにしても、もっと色々なサ−ビスが映画や音楽をどんどん配信してくれればいいなと思います。
それもできるだけ多くのハードウェアプラットホームへ対応したサ−ビスでなければ意味はないのですが。。。
僕は、今後のAppleの配信プラットフォ−ムがどんな進化をするのかに期待したいと思っています。
では、また〜(^-^)/
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